セルマネジメントのあれこれ

異国で騙されてわかった、他人のフィールドで戦ってはいけないという人生の教訓

断言:他人のフィールドで戦うと負けます。そして、いつも守られている人は他人のフィールドに足を踏み入れても気づかないかもしれません。そんなことを痛感した出来事があったので記事にしました。

27歳のとき、異国で騙されました。悔しくて悔しくて、騙された直後にカフェにこもってなぜ騙されたのかを分析して、まとめておいたのでその内容を書きます。まず騙された内容とそこから学んだことを端的にいうと以下です。

・おちょこ6杯のお茶を飲んで18,000円請求された。
・そこから、相手が僕に使ったであろう、人を動かす7つの心理学的なものを学んだ。
・そして一生懸命考えた結果、人生の教訓として「他人のフィールドで戦ってはいけない」というまとめに至った。

では、まず僕の経験を全て語ります。その後、その経験から学んだ人を動かす7つの心理学的なことを一つ一つ解説、人生の教訓についてまとめました。詐欺やぼったくりは、やられると気分が悪いですが、そこから学べることも多いので、事実と向き合って、自分へのフィードバックとした方がいいですね。

くそぅ。

1.中国での経験

*文中にふってある番号は後述します。とりあえず気にせず読んでください。

2012年4月末、僕は会社の出張で先輩と僕の2人で中国に来ていました。初海外でした。北京に4日間、その後上海に2日間というスケジュールで、観光時間もたっぷりな、とても楽しい日々。出張も6日目の最終日を迎え、僕の提案で、これまで同行していた先輩とは別々で行動することにしました。これが、悪夢の始まり・・・。

ここからは、初海外の僕が「中国で絶対友達を作って帰る!」と強く思っていたことを前提に読んで下さい。笑
それにしてもアホな騙され方ですが。

さて、上海には有名な人民広場という場所があります。そこをふらふら歩いていた時、

男女2人組が近くに来て、
「(英語で)写真とってもらえないですか?」 ・・・ *1
と言われたので、写真を撮ってあげました。

そうすると、
「もう一枚撮ってくれませんか?」 ・・・ *2
と言われ、もう一枚撮ってあげました。

写真を撮り終えると、その流れで、今度は色々話しかけてきました。昔日本に住んでいたとか、場所は名古屋だとか、現在は中国で日本語を少し教えているだとか、話は全部、中国に来ている日本人なら誰もが「え?そうなの?!へぇ〜っ!」という様な話ばかり。 ・・・ *3
ちなみに僕は英語語も中国語も話せませんが、ちょいちょい日本語で話してきたので理解できました。

そこからそこそこの時間立ち話をして、結構親しい感じになったところで、「お茶飲みに行かない?」と誘われました。僕は友達を絶対に作って帰るとつよ〜く思っていたので、「よっしゃー友達できるー!!」←(今考えると超絶バカ。笑)と思って、ノコノコついて行きました。

お茶屋は近くにはなく、結構歩きました。歩いている時、相手は僕に常に話しかけてきました。しかもほとんどが英語です。(僕は英語を話せません) ・・・ *4

道中、ちょっと遠いなと思って、どこにあるんだと聞こうと思いましたが、なんせ英語でガンガン話してくるので、その対応に忙しくて、自分の質問を英語に変換する余裕がまるでありませんでした。どれくらい歩いたのか、ようやくお茶屋にたどりつきました。そして、そのまま個室へ通されました。

この時点で、「アッ、コレ、ヤバインジャナイ??」と思いました。

しかし、店の人が、
しっかり値段の書いたメニューをこちらに渡してくれました。 ・・・ *5

そして書いてある値段は「1杯600円」とかでした。少し高いような気もしましたが、まぁこんなもんか、と安心し、メニュー表に指をさしながら、「1杯」と唯一そこで中国語を使い、お茶を1杯注文しました。完全個室だったんですが、カウンター形式になっていて、目の前に専属のお茶職人みたいのがいて、お茶をつくってくれました。

そして登場したお茶は、おちょこに入ったお茶・・・ちっちぇー・・・。そして1杯だけ頼んだはずが、どんどんお茶が作られていき、最終的に6杯出てきました。ちょっと心配になったものの、そもそも言葉がほぼ通じない時点で色々聞く気も起こらず、ただ、値段はしっかり見ていたので、最悪600円×6で3600円ぐらいか・・・とか、上限が見えていたことで妙に危機感が中途半端だったり。それとも、こんな小さなおちょこに出しているんだから、色んな種類をサービスで飲ましてくれて、トータルで1杯分なのか?・・・とかわけのわからないことを考えたり。

でも、実際その時は、いうほど気にはなりませんでした。

なぜなら、お茶に関する説明や飲み方のレクチャーがプロフェッショナル(片言の日本語で説明してもらったので、なんとなく理解できた。ウソかホントかは不明。)で、
お茶を楽しく飲ませるテクを持っていたからです。 ・・・ *6

その後、お茶を飲んでいる途中、写真を一緒に撮ったり、その後に、
メールアドレスと名前を交換したりしました。 ・・・ *7

そして、ここから状況は一変。

お茶を飲み終わった後、「中国ではお茶を飲んだら、お店へのお礼として、お店においてあるお土産を買って帰るんだ!」とかわけの分からないことを言い始めたのをきっかけに・・・

 

バトルスタート。

僕「俺は買わない!(という感じの身振り手振り)」

中国人「なぜ?これはお店に対するお礼だ!」

僕「いや、俺は買わない!(という感じの身振り手振り)」

中国人「中国ではこれが常識だ!」

僕「No,buy!! No,buy!!」(ひどい英語・・・一応英検は10数年前に2級を取得しているが。笑)

 

僕の語学力のなさにたまげた中国人は諦め、僕はお土産を買わずにすみました。

一息ついたところで、お会計表が渡されました。

18,000円なり。

ウソだろ?と思った僕は、そんな高額払う気もなく、1,000円を出しました。
そうすると中国人に、「ケタが違うよ」(という仕草で)と注意されました。
「これマジか!さすがにこの金額を請求される程飲んでいない!」と思って・・・

 

バトルvol.2スタート。

僕「なぜ?」

中国人「中国では女性にはおごるのが普通なんだ!」
*復習:中国人は男女の2人組。そして中国人はお土産を買っているのでそれもおごれという話

僕「いやだ!!」

中国人「いや、中国では女性はお金を払わないんだよ!」

僕「イ・ヤ・ダ!!!」

 

かなりバトルして、結局中国人、僕の頑固さにびっくりして諦めました。

そして、

18,000円 → 9,800円

当然これでも納得はいきませんが、相手もちょっと半ギレ状態でこの値段を提示してくるありさま。笑
まぁ異国だし、個室だし、さらにわけわからない人が出てきても嫌だし、この辺が落としどころだろうと、僕はお金を払いました。

そして帰り際、今更になって「友達の証だ!」とかいって、お守りみたいなやつを僕のバックにくくりつける中国人。

皆さんはもうお気づきですね?

これは友達の証ではなく、「カモられちゃった君の証」です。人民広場にはぼったくり目的の中国人集団がうようよいます。「コイツ、もうカモられ済みでっせ!」ということを他の集団に知らせるやつですね。(僕の推測なのですが多分そうです。)それにすぐに気付いた僕は、彼らと別れた後、それをすぐに外しました。気持ち悪いからあとで中身を分解してみましたが、さすがに変なものは入っていませんでした。笑

そして、100mぐらい歩いたところで、中国人5人組に話しかけられました。

「写真を撮ってもらえないですか?」

 

・・・・・

 

さて、物語はこれでおしまいです。

少し話すと、5人組に話しかけられた後、面白がって写真を撮ってあげたのですが、まったく同じ手口で、

もう一枚写真を撮ってくれ→お茶行こう!

の流れでした。もちろん断りました。

ちなみに僕が断ると、
その中国人5人組は「トヨタ、トヨタ!」
とか叫んでいました。

明らかに先の2人組より下手くそでしたね。

その後、なけなしのお金でカフェに入り、僕がなぜ騙されたのか、“ただのバカ”で済ますには少しもったいないので、悔しい想いの中、分析しました。

2.僕が学んだ、人を動かす7つの心理学的なこと

今回のケースでは、人の行動心理をうまく使って僕は騙されたと思います。

先の項で、文中に番号をふりました。
*1〜*7までありました。

おそらく、そこは全て中国人が僕を誘導するために意識的に行ったことです。
一つずつみていきましょう♪

*1 「写真とってもらえないですか?」

→あたかも自然な出会いであることに加え、「人にお願いごとをされ、それに応える」ということで、僕は初対面ながら、親近感をおぼえさせられました。よく観光先で、写真撮って下さい!と言われませんか?それに応えるだけで、なんか親近感湧いてちょっと話しちゃったりしませんか?それと同じ原理です。

 

*2 「もう一枚撮ってくれませんか?」

→単純に一枚より二枚の方が効果ありそうですね。
特に2枚目をお願いするのも不自然ではありません。

 

*3 話は全部中国に来ている日本人なら誰もが「え?そうなの?!へぇ〜っ!」という様な話ばかり。

→僕は異国から来ている人間です。“その時その人に一番共感を得られる話” をすることで、会話が盛り上がり、距離が近づきます。

 

*4 歩いている時、相手は僕に常に話しかけてきました。しかもほとんどが英語です。(僕は英語を話せません)

→これは簡単に言うと、“いかに自分のフィールドを保持するか” です。お茶屋まで少し距離がありました。少し不信がってもおかしくない距離でした。しかし、相手は僕に話の主導権が行かない様、そして、余計な話を切り出させない様、ずっと英語で絶え間なく話しかけてきました。相手は僕が英語を話せないことは最初の会話で承知です。僕が英語を話せていたら中国語メインで話しかけてきたかもしれませんね。

 

*5 しっかり値段の書いたメニューをこちらに渡してくれました。そして書いてある値段は「1杯600円」とかでした。

→値段付きのメニューがあることで、とてつもなく安心しました。ちょっとだけ不安があったものが一気に解消されましたね。少し値段が高いのも逆に安心感を感じるぐらいでした。値段付きのメニューなんて当たり前ですが、不安を持っている人は、それを解消する何かを必ず探します。そこに値段付きのメニューを持ってこられたら、一気に安心感をおぼえます。人は“自分は安全だ”という何かが欲しいんですねぇ。

 

*6 お茶に関する説明や飲み方のレクチャーがプロフェッショナル(ウソかホントか知らないけど)で、お茶を楽しく飲ませるテクを持っていたからです。

→場の雰囲気づくりは大事ですよね。マジシャンがよくやりますよね?全く違うところに気を向かせておいて、別のところでちゃっかりなんかしている、みたいな。今回、ただお茶飲みながら話す、というだけでしたら、おそらくもっともっと不信になっていたと思います。レクチャーはいろんな動きとかも見せながらかなり本格的でした。それ自体は本当にいいものでしたよ。(レクチャー内容が本物であることを祈りますが。)

 

*7 写真を撮ろう!と言われ、写真を撮ったり、その後に、メールアドレスと名前を交換したりしました。

→どういう意図だか明確には分かりませんが、僕はこう考えています。“相手が自分の情報を持っていることで、少なからずこの後の値段交渉を強気に出られる。”確かメアドと名前(下の名前だけでしたね)を交換したのは、値段を出される直前でした。やっぱり、個人情報持たれてると、相手を怒らせたくないじゃないですか?多分そういうのかな、と僕は思っています。

まぁ正直僕はどうでもよかったですが。笑
後味はよくないですけどね。

 

いかがでしたでしょうか?

中国で失った9,800円がこんな形で価値ある分析結果になりました。こういう人が動かされる心理的なものは、知っておくといいように思います。まぁ上の7つの後半は若干強引に相手を動かすような印象があるので嫌いですが。というか僕は人を意図的に動かすのは嫌いですけどね。なんか作戦的に人を動かすのって。。嫌です。でも、自分がいいように動かされないために、とか、いい意味で人に気持ち良く動いて欲しいときのために、こういうのは勉強しておくべきなんでしょうかね。

3.人生の教訓「他人のフィールドで戦ってはいけない」

最後に、総括です。
もう少しだけお付き合い下さいませ。

中国の話以外にも、日本でも実は1度騙されたことはあります。

知り合ったばかりの人に、1万円のホームパーティーと言われ、行ったら確かに1万円だが、安物の酒がちょびっとだけで、ビールの1本も出てきやしない。挙げ句の果てに、電話番号とメアド、ラインを売られ、結局ラインは辞めて、メアド変えて、番号を変えて・・・笑

正直、最初から信用はしていませんでしたが、当時の僕は、積極的に色んなところに行こう!的なノリが強かったので、半ばだまされ覚悟で行ったこともあり、だまされたのは想定の範囲内でしたがやはり気分悪かったですね。当時の僕には、確実に人を見る目はなかったです。

こんな中国と日本での経験を通して、感じた生きる上での心構え。

それを一つの言葉で表すと、

 

 

「他人のフィールドで戦ってはいけない」

 

 

これ、人生の教訓です。

僕はこれまで、城の中で生きてきました。

実家という城、学校という城、会社という城、日本という城、に守られて生きてきました。

何かに傷ついても重傷を負うことはなく、生きてきましたが、

それは城にいつでも守られていたから。

入社2年目の頃、自分のミスで大きな損失を出した時も、僕は給料を貰えたし、

大手自動車業界(前職)というブランドネームのお陰でどこと取引しても、だいたい皆、丁寧に扱ってくれるし、

日本にいれば基本安心で、無難に生きてれば騙されることなんてほぼないし、色々失敗あってもまぁ生きて行ける、

だけど、会社とか日本とかっていう城を出た瞬間に、

城を出たんだっていう自覚を持たなくてはいけない。

そこは他人のフィールドなんだという認識を持たなくてはいけない。

日本を出て中国に渡った時、

僕は僕を守ってくれる日本という城を出たことを意識しなければなりませんでした。

中国には自分を守ってくれる会社という城がないことを意識しなければなりませんでした。

城から出たのにも関わらず、

まるで無防備で、

武器も盾も持たず、

まるで日本であるかのように、

会社に守られているかのように、

のうのうと上海の人民広場を歩いていたところ、

後ろから銃口を突きつけられた、

ということなんだと思います。

1年半前にフリーランスとして一歩を踏み出した自分、

もちろん仲間はいるけれども、

僕を守ってくれる会社があるわけではない、

自分でやるビジネスには自分が責任を持ち、

いつどんなピンチがきても、

誰かに何かをされても、

鉄壁の壁で守れる様な

そんなお城づくりも必要なんだろうな

と思っています。

必要な環境は自分でつくらないと。

誰かに守ってもらうことも必要ですが、それは約束されたものではないこと、どこまでも守備範囲があるわけではないことを認識しておいた方がいいですよね。で、城を出た瞬間、自分のフィールドではないところに立った瞬間、そこは、自分の力で生き抜いていかなければいけないサバイバルの場なんだ、というぐらいの感覚を持っていることがとても大切だということを学びました。

ゆるくいくとこはゆるく、でも締めるところはしっかり締めていきたいですね。

以上、
長くなりましたが、僕がリアルな経験から学んだ人生の教訓でした。

 
*ちなみに誤解のないように補足しておきますが、中国の大変多くの方に暖かいおもてなしをしていただいたので、中国にはいい思い出の方が多いです。特に北京はTHE中国といった感じでとてもよかった!



プロフィール

田中亮行
田中亮行
「やりたいことをやれる自分になりたい」そのために必要なことが“セルフマネジメント”だと考え、日々研究するようになりました。このブログはそんなセルフマネジメントについてアウトプットする場として作りました。
普段は企業のホームページのコンサルティングやデザイン・開発をしています。
ソーイ株式会社 代表取締役
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