セルマネジメントのあれこれ

精神的に弱い人が強くなるためのセルフマネジメント術

世の中、精神的に弱い人もいれば強い人もいる。

それは生まれつきというよりは、どういう環境で育ってきたのかによる影響の方が大きいでしょう。

九死に一生を得たような人が、人が変わったかのように精神的に強くなったりするなど、メンタリティがガラッと変わるような話を聞いたりすることもあります。

これは一般的な話ではありませんが、ものの考え方ひとつで自分の精神世界が大きく変わることを証明しています。

「ものは考えよう」とはよくいったもので、人間というのは思考能力が優れ過ぎていて、勝手に自分の頭の中に事実とは異なる世界をつくりあげる天才です。

そう、良くも悪くも、今あなたが見ている世界は強烈なまでにあなたのフィルターがかかっているのです。

ではあなたはどんなフィルターをかけてものごとをみているのでしょうか?

ネガティブなフィルター?ポジティブなフィルター?

精神的に弱い人でも必ずそれを脱する道はあります。

人によっては多少の時間を要するかもしれませんが、これから一生をともにする自分のメンタリティと正面から向き合ってみるのも悪くないでしょう。

1.精神的に弱い人とはどういう人か

精神的に弱い人はそこに甘んじていてはいけません。

「嫌なものに立ち向かえ」というわけではありません。むしろ本当に嫌なものは避けて通ることが正しい道だと僕は信じています。笑

ただ、ものごとの考え方を少し改め、多少の訓練を積むことで、嫌なことだと思っていたことが実はそうではないことに気づいたりするものです。

精神的に弱い人は、ものごとの切り取り方が自分にとってマイナスな切り取り方になっているだけです。

“精神的”というだけあって、考え方ひとつです。

基本的に世の中で起こっていることは物理的な現象に過ぎません。

そこに人が意味付けをして個々の中に精神世界が広がるからこそ、価値観の違いや思い込みが生まれます。

その証拠に、多くの人間関係において生じている亀裂はそれぞれの思い込みによるものであり、話せば簡単に和解することが多いものです。

「今あの人は私のことをこう思っているだろうか」

これはその人がつくった精神世界のひとかけらに過ぎず、現実の世界を投影したものではありません。

あくまでも事実は物理的現象であり、共通です。

どうせ自分でつくる精神的な世界なら、自分にとって前向きであり、ワクワクするものがいいのです。それであって害はありません。

2.精神的に弱い人でも使えるプロの心理カウンセラーが現場で使っている方法

失敗してもくよくよしない、精神的に弱い人にも使えるセルフマネジメント術をご紹介します。

「失敗」を前提にしていますが、失敗以前に、クヨクヨしている人にも使えると思います。

大学時代に心理学を専攻し、今は心理カウンセラーをしている友人から教えてもらったやり方なんですが、僕も知らず知らずのうちになんとなくやっていました…。

人に教えてもらって、こうして文章に書き落とすと、より意識できて効果的だななんて思いながら書いています。

ところで今って、スポーツ界にもビジネス界にも教育業界にもメンタルトレーナーがいるように、精神的なケアは力を発揮するための一つの要素となっています。

精神的ダメージを受けたとき、すぐに立ち直れるセルフマネジメント術を身につけておくだけで、次への一手が早くなります。

タイトル的には精神的に弱い人向けになっていますが、そうでない方も含めてご一読ください。

先ほど書いた通り、ここでご紹介するセルフマネジメント術は実際に心理カウンセラーが現場使っているものです。失敗をくよくよひきずらない、精神的に強くなりたい人は一読するだけでなく、ぜひ実践してみてください。

“失敗の捉え方”を少し変えるだけで思考がポジティブになる、そんなセルフマネジメント術です。

3.失敗に附随して起こる、“感情”と“思考”を知る

失敗したな、というとき、大きく分けて二つのタイプに人は分かれます。失敗についてくよくよと考え続ける人と、早々に切り替えて気にしない人です。皆さんは、どちらのタイプですか?

その差は、失敗に附随して起こる、“感情”と“思考”にあります。失敗したときに起こる感情は焦りや不安、困惑、恥ずかしさといったネガティブなものです。“思考”は、その時何を考えたか、何が頭に思い浮かんだか、ということです。

「やばい!どうしよう!」「取り返しのつかないことになってしまった…」「こんな失敗をした自分…使えないヤツって思われるだろうな…」など。思考は人それぞれです。

思考が生じる背景には、その人の生い立ちや価値観、人間観などが様々に影響を及ぼしています。

失敗を引きずる人は、何が起きたのか、客観的事実よりも感情や思考が先行しやすい上に、自身の思考と感情の整理もつかなくなってしまうことが多いのです。思考と感情の渦にのまれると、冷静な判断がしにくくなり、いつまでも同じことを考えてしまいます。

逆に切り替えが早い人は、起きてしまった事実は変わらないものとして客観的に評価し、自身の感情と思考を少し切り離して考えることが得意です。

そうすることで、内面の事象を整理し、失敗をひきずらない感情と思考に切り替えることができます。セルフマネジメントをする上で必ず身につけておきたいことですね。

4.外在化することで、失敗をひきずらない思考に切り替える

自分はくよくよ引きずってしまう…そんな人は、是非、自分の内側で起きていることを“外在化”しましょう。

外在化とは、自分の内側に起きていることを外に出すことです。

手っ取り早いのは、書き出してみることですね。

紙に、出来事、その時の自分の感情、思考を別々に書き出します。出来事は、事実だけを書き、自分の価値観などは出来るだけそぎ落とします。

×「仕事で大変なミスをしてしまった。このミスで上司に叱られることは目に見えている。同僚にも、今後、後処理として迷惑がかかり、仕事量を増やすことにつながりかねない事態である」

○「昨日、先輩に頼まれていた仕事で、自分のミスが発覚した。書類のチェックで一カ所見落としがあり、見積額に誤りが生じていた。このまま決裁が通ると、関わっている同僚、上司が関係機関に連絡するなどの業務が生じる」

なるべく、自身の主観と、周りがどう思うと“自分は予測するか”といったことは、排除し、誰から見ても明らかな事実や予測のみ記すようにします。思考と感情も、出来るだけ分けて考えます。

思考は、セリフとして思い浮かぶもの以外にも、イメージや記憶も含みます。
「あーやっちゃったな。見落としに気づかなかった」
「どうしよう…」
「このまま決裁がまわるとまずいな」
「まず誰に報告しようか?頼んできた先輩?チーフか?」
「こんなミスが先輩に知れたら、不出来な後輩だと思われるかな…」
一年前にミスをしたとき、課長に叱られたときのイメージ。
目の前が真っ暗になるような感じ。

感情は、短い単語で、その時の度合いも含めて記すとよいです。

例えば…
落ち込み(70%)、恥ずかしい(85%)、焦り(80%)、驚き(60%)、困惑(70%)…といった感じで。

思考と感情の渦に飲まれすぎないためには、これらを外在化し、客観的に見つめる作業が有効です。

とはいえ、感情を客観的に見つめることは難しいです。ですから、初めから感情に直接アプローチはしません。

まずは思考を眺めながら、問いかけるのです。
『本当にそうかな?』
『他の人が同じミスをしていたら、何て声をかける?』
『まだ確認していない事実はないの?』
『過去にミスしたときはどうしたっけ?』
『他の人は本当にミスしない?自分だけがミスすると断言できる?』
思考は、感情とは違い、意識して変えやすい部分と言われています。
まずは思考から、変えられそうなところは変えてしまうのです。

「仕事を頼んだ先輩も、昔ミスした話していたなー。別にミスする=出来ないヤツ、ではないのではないか」
「見落としたのは事実だし変えられない。でも、同じミスをしないための反省と対策は考えられるぞ」
「後輩がミスしたとき、自分ならそんなこともあるよー!と励ますだろう。自分を責めるひとたちばかりではないはず」
「まだ決裁が上まで回っていなければ大丈夫。ひどく落ち込むのは、実害が出てからにしよう」

少し自分の思考と距離を置けると、現実的な対策を検討しやすくなりますね。これもセルフマネジメントでは大事な要素です。

自身で外在化をしても、問いかけても、どうにも新しい切り口が見つからないときは、実際に第三者に話してみると良いでしょう。

自身の失敗を、全く違う見方で眺めてもらうと、解決に向けたヒント、反省を活かす知恵を見いだしやすくなります。

5.思考が切り替われば感情も切り替わる

このあたりまでやると、自然と感情にも変化があらわれます。初めは高かったネガティブな感情の数値が少し低くなったり、新しくポジティブな感情が生じたりします。

この外在化の方法は、実際にカウンセリング場面でしばしば活用されます。

クライアントの内面を一緒に整理するとき、表にまとめるなどして視覚化し、「こんな風になっているんだね」と眺めます。外在化によって、自分自身の内面と距離を取れるようになるのです。

セルフマネジメントの方法

セルフマネジメントをする上で、まず肝心なのは自分を知ることです。自分を知らずしてセルフマネジメントはできませんよね。

自分を知り、内面を外在化することで、意外な気づきが得られ、失敗を前向きに捉えられる感情と思考に切り替えることができます。これを繰り返すうちに、自分がどんな感情を特に抱きやすいか、失敗したときの思考パターンに気づくこともあり、段々自然とセルフマネジメントできるようになります。

6.精神的に強くなるためにセルフマネジメント術を継続する

失敗は誰もが経験しますし、それは20代の新人だろうが、60代のベテランだろうが同じです。何かに挑戦し続ける限り失敗もします。しかし、その捉え方一つの違いだけで、一歩前へ進めるのか、停滞するのか、分かれます。

セルフマネジメントができない人は後者であり続けます。精神的に強くなりたい人は、このセルフマネジメント術を習得し、継続してみてください。いずれ紙に書き出さなくとも自然と外在化ができるようになります。

この外在化は失敗という出来事を、事実、感情、思考に分解して、少し冷静になって思考から振り返るだけです。難しいことではありません。誰にでもできることなのです。

人の性格によっては、誰に教えてもらうこともなく、先天的にこういったことができる人もいるでしょうし、いつも感情的になって、なかなか本質的な思考ができない人もいるでしょう。

ただ、今日この方法をしって、いくつかの実践を繰り返していけば思考が変わり、感情を変えることができるようになります。

僕はもともと感情派で理屈でわかっていてもどうしても感情的な側面が強く現れる人間でしたし、今でもそういうことはあります。

しかし、その感情というものが自分の経験や育ちからきているものであり、世の中で起きていることは、それとは全く関係のない“事実”のみであることを今ではわかります。

感情は人を思いやる心に通じますから、ぜひ大切にして欲しいのですが、セルフマネジメントにおいては、事実・感情・思考の切り分けは自由にできるようになっておくとよいですね。

そうすれば立ち止まることなく、前へ前へと自分の道を進むことができるようになります。

やりたいこと、やらなければいけないことは山ほどあると思います。この機会にしっかりとセルフマネジメント術を身につけましょう。

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