阪野思遠プロフィール

2014年6月22日 vol.14

阪野 思遠
(Suen Banno)

1989年生まれ 24歳

LanCul株式会社 代表取締役CEO。
就職を考えていた時、脳裏によぎったのは自分が求める理想的な父親像だった。自身の経験から、どうすれば理想的な父親になれるかを考えた結果、起業を選択したのだと言う。

常に自分に対して素直であれば、どんなに環境が変わっても人生を楽しめる。

インタビュー・阪野社長紹介
LanCul株式会社 >> http://www.lancul.com

誰もまだやっていないからこそ、できた時にワクワクする。

–  英会話カフェバーとのことですが、簡単にどのような仕組みですか?

海外風カフェバーで英会話と異文化を楽しめる空間を提供するお店なんです。
ネイティヴスピーカー(外国人スタッフ)とドリンクを片手に“生きた会話”を楽しみ学ぶスタイルで、予約は必要なく、いつでもふらっと通えるシステムです。

–  それをやろうと思ったきっかけは何ですか?

インタビュー風景

私は上海出身で、10歳まで向こうにいました。
それで日本に来たとき、ゼロから日本語を覚えなければいけなかった状況でした。
学校の勉強は全くできかったんですが、放課後に友だちと遊んだり、冗談言い合ったりしていくうちに、数ヶ月で話せるようになった経験がきっかけでした。
それで、同じやり方で英語も身につけると、今までの外国語習得法に疑問を持つようになりました。
もっと実践で楽しく話せたり、異文化にも触れられたりするコミュニティがあれば…という思いはずっとありました。

–  それで自分が欲しいものをそのままつくられたんですね?

きっかけはそうですね。

–  とは言っても、やはり実行する前にその辺りのニーズは一通り調べたんですか?

“一応”調べました。
実際のところは、ランカルも多くのスタートアップ企業と同じように、
実行しながらお客様と一緒にサービスの使い方やニーズを学習してきましたよ。
例えば、お店を立ち上げる前には6ヶ月間ほどカフェバーのスペースを借りて、さまざまな英会話や国際交流のイベントも開催したことでたくさんのことを学べました。

–  ビジネスとしていけるという確信があったのですか?

心の中では確信していました。
ただビジネスとして具体的にどういう形で受け入れられるかは、
正直わからなかったので模索しながら進めました。

–  模索しながらということですが、実際始めた当初と今ではサービスを変えられたりしたのですか?

劇的に変わりました。
しかもオープン直前で、ビジネスモデルが180度くらい方向転換したこともあります。
それでも、唯一変わらなかったものは「LanCulの理念」、

語学と文化を通して、みんなにワクワクを届けよう。
日本人外国人問わず、みんなが幸せに暮らす地域コミュニティを広げよう。

180度方向転換したことも、会社として利益よりも理念を実現するためにどうすべきを考えての結果でした。

–  180度方向転換するのは勇気が必要ですよね?それで行こうと決断したのは、ご自身のやりたい事だったからですか?

そうですね、素直にそっちの方が楽しい、直感的に正しいと感じました。
誰もまだやっていないからこそ、できた時にワクワクするかなって。

何をしたらいいかは、自分達が一番分かっているんだと思います。

–  会社を設立するとなった時、メンタル面で弱気なってしまうことはありましたか?

確かにありました。
何人かの経営者からは「いきなり店を持つとかって危ないよ」とか「一年で潰れるよ」って言われましたよ(笑)
それでも、自分を信じて1号店オープンすることにしました。
今振り返ると、やりたくて仕方が無いことを今からできるっていうワクワク感の方が大きかったんでしょうね。

–  思いで突っ走った感じですね。

そうですね。
失敗も、かなりしてきましたね。
英会話でも何でもそうですが、初めてのことに失敗はつきものです。

それを理解していたので、どうせ失敗するなら早く経験した方がいいと考えていました(笑)

失敗によって本当に必要な経験が学べたので
結果的にはそれを信じて突っ走ってよかったと思います。

–  今はどうですか、色んな方からのアドバイス受けたりとかは?

専門的な分野ではありますが、それ以外ではほとんどないですね。
というのも、私たちの理念を一番分かっているのは社内の自分たちだと信じています。
理念の実現に向けて努力していけば、利益は後からついてくるのだと思うようになりました。
色んな方のアドバイスも大事ですが、理念を最も理解している自分たちの考えを大切にしていますね。

稼ぐというよりは、自分が思い描いていたものを目指し始めてから
楽しくなってきたんです。

–  もともと起業思考だったのですか?それともやりたいこと見つけたから起業されたのですか?

起業したいっていうのは正直そこまで強くなかったんです。
ただ最初に就職した商社に入社したとき、やっぱりこのままサラリーマンとして人生終えるのは自分じゃないなと感じていました。

–  なぜサラリーマンとして働くのは違うと思ったんですか?

そもそも日本に来たきっかけが親の離婚と再婚なんですよね。
父親が二人いて、上海と日本の父親がいます。
就職の際に、将来のことについて初めて真剣に考えて、
例えば、どんな仕事して年収がいくらで、いつ結婚して、子供が何人いてとか、
その時にサラリーマンとしての理想の父親像があまり思い描けなかったんです。

–  なるほど

二人ともよく働き、良い父親だったんですが、小さい時に父親とコミュニケーション取れる時間が少なく、心のどこかで寂しく感じていましたね。
父親の愛、理想の父親ってなんだろうと考えた時に、やはりよく稼いで家族を養うことも重要ですが、家族と過ごす時間が大切だなと思うようになりました。
だから、サラリーマンではなく他に選択肢を探していました。
その中で起業を選んだのは、やはり”自分が人生かけて挑戦したいもの”に出会えたからだと思います。

–  ご自身の経験から、生き方として起業を選択されたのですね。
起業されていかがでしょうか、考え方や価値観の変化はありますか?

インタビュー風景

ありますよ。
家族との時間をたくさん持てるようにと考えて、早く稼いでリタイアすることに意識がいっていましたね。
でも起業してからは、本当に心から良いと思うサービス、愛されるブランドを持つ会社にしたいという思いが強いです。

–  どうしてですか?

人生の目的がくっきり見えるようになったんだと思います。
単にお金を稼ぐのは目的ではなく、思い描いたビジョンに向かって、’’理念”に沿って実現しようと目指し始めてから、仕事が生き甲斐の1つに感じるようになりました。
誇りに持って人生かけて実現したいという考えに変わりましたね。

–  なるほど、いい意味で変わってきたんですね。阪野さんは理念とか想いをかなり大事にされていますね。

そうですね。
理念を実現するためには、細部までランカルらしさが表現されていなければいけないですし、重要な決定から小さな決め事でも理念に沿うかが判断基準です。
とはいえ、事業を継続するためには、利益ももちろん目指さなければいけないことの1つです。
大事なのは理念と利益のバランスだと思います。

常に自分に対して素直であれば、
どんなに環境が変わっても人生を楽しめる。

–  ご自身の人生を豊かにためとか、楽しむために何が必要だとお考えですか?

常に思うのは、自分に対して素直にいられるかですね。
素直であれば、環境がどんなに変わっていても人生を楽しんでいるかなと思います。

–  なぜそのように考える様になったのですか?

人に嘘をつかれた時に、それがショックで、同じことを人にしたくないなっていうことがまず始めにあります。
そう考えていると、今度は自分に対しても嘘をつきたくないってふうに変わってきたんです。
そうやって自分に素直になって起こした行動ほど、結果にも納得いくし、後悔のない人生が送れると思います。

–  今後のご自身の夢を達成する上で、何が必要ですか?

やはり素直に生き続けることですね。
一歩一歩かけあがっていくごとに、それぞれ必要なものが見えてくる。
一つひとつ課題見えた時に、ずっと自分に素直であれば、
問題をありのままに受け入れて克服していけるんだと思っています。

–  動いていく中で見えてきたものを素直に受け入れることですね。ありがとうございました!

英会話カフェバーLanCul (ランカル) 下北沢店の店内

英会話カフェバーLanCul (ランカル) 下北沢店の店内

 
interview list


コンセプト
これからの時代、共感という言葉が人々をつなぐ一つのキーワードになると考えています。人として生き方や価値観に共感できる人たちと一緒にビジネスをしたい、そういう人たちのサービスを使いたいと思う人がより増えてくることでしょう。
当メディアでは、どんな人生観をもった人がどんな想いで、サービスを提供しているのか、そんな観点から取材をし、記事にまとめています。