地方滞在型のウェディング!新郎新婦の自己負担がなく、ゲストにも喜ばれる新しい形のウェディングとは
株式会社FAMILY
「愛ある家庭を創り、守り、繋ぐ」をコーポレートミッションに、結婚から始まるライフプランに沿った事業を展開する企業
取締役社長の坂本 大地さんに話を伺った。
ー 御社の事業内容を教えてください。
ウェディング事業です。
結婚と旅行と地域創生をかけた地方滞在型のウェディングをプロデュースしています。
会社のミッションが“愛ある家庭をつくる”ことなのですが、
その入り口としてウェディングや夫婦がキーワードだと考え、ウェディングに特化した事業をやっています。
Stay+ でのウェディングの様子
補足情報
Stay+ というサービスで、地方滞在型のウェディングをプロデュースしているほか、Marriage Designという無駄なお金と時間をかけずに最適なウェディングを提案する事業も行っている。
ー 地方滞在型とのことですが、具体的にはどのようなプランになるのですか?
今リゾートウェディングが増えており、沖縄やグアムで挙式をあげる人が増えていますが、弊社プロデュースのウェディングは地方であげます。
特徴としては、修学旅行のような感覚でゲストが楽しむことができる挙式で、皆でバスでムービーを見ながら移動したり、
到着したら地域に根ずいたこと、例えば、漁業とか農業とかを皆で体験しながらゲスト同士の交流も楽しめるプランになっています。
ー なるほど、面白いですね。そういったプランにすることで生まれるメリットについてもう少し詳しくお伺いしたいのですが。
従来の結婚式であればゲストの皆さんは会場に直接集合して新郎新婦をお祝いして解散する流れなので、
ムービーに色々おさめようとしても決まったシーンしかおさめられません。
しかし弊社プランでは、体験型・滞在型にすることで、ゲストの方に様々なコンテンツを体験をしていただくので、その1日の流れをムービーにしてまとめると一つの作品のようになるんです。
新郎新婦の二人にとってはどんな形になろうと一生に一度の思い出にはなりますが、弊社プランはゲストにとっても、20〜30回と経験する友人や親戚の結婚式の中でも「あいつの結婚式は忘れられないよな」という思い出深いものを提供することが可能です。
Stay+ でのウェディングの様子
ー 旅行のツアーのようなモデルだと思いますが、パッケージ化することも考えていますか?
いえ、パッケージ化する気はないんです。
ゲストの層によって、求められているものは変わりますし、それによって提供すべきものが変わってくると考えていますので。
ー 新郎新婦側のメリットについてももう少し教えてください。
経済的な理由でウェディングをあげない夫婦も増えてきています。
弊社プランでは、ご祝儀と旅費をまとめて1名あたり4~5万円という設定にしているので、新郎新婦の自己負担がないモデルになっています。
もちろん、ゲストにもすごく喜んでもらえるのでそれは新郎新婦にとっても嬉しいですよね。
ー なるほどですね、新郎新婦・ゲスト双方にとってメリットがあり、ウェディングには欠かせないハッピーで温もりのある雰囲気も提供できそうですね。今後の事業拡大において考えていることを教えてください
私たちは本当に世の中が求めていること、世の中になくてはならないサービスを見つけて今必死でそれを広めようとしています。
今後3年以内にどの企業にもない新しいポジションを確立して、5年後には“ウェディングといえばFAMILYだよね”と、誰もが知っている会社を作りたいと思っています。
そして、ウェディングの前後、つまり出会いとか、結婚後の家庭とか、そういったところにも着目していき、事業を幅広くしていきたいと思っています。
ー 御社のミッションに“愛ある家庭を創る”というキーワードがありますが、なぜそこに着目されたのですか?
今までの人生経験で辛いことを含め、いろんな経験がありました。
そして、そんな中で感謝というものを本当に心の底から感じたとき、私はその人に恩を返したい、どうやったら人に恩返しできるんだろう、と深く考えるようになり、

その過程で夢が見つかり、そしてそれを叶えるために努力していく中でいろんな仲間が見つかる、

そんな経験を経て今の自分があります。

そこからさらに今の自分の夢に賛同してくれたりついてきてくれる人が増えたりする、

そんな“感謝に気づくことから始まる一連のサイクル”があるなと実感しました。
私の場合、辛い経験もたくさんしましたが、私と同じような辛い経験をしないと、感謝に気づけないかというとそんなことはないと思っています。

私は愛に心の底から気づいた瞬間に感謝に気づき、そしてそこから先ほどあげたような良いサイクルが始まると思っています。
ですから、愛ある家庭を増やしていきたいなと考えているんですよ。
ー 坂本さんがご経験された色んな経験とはどういうものですか?
ずっと仲のよかった同級生が中学のときに交通事故で亡くなってしまい、そのちょうど1年後ぐらいに、姉が車にひかれてしまって、生死をさまよう経験をしました。
そのときに、私は自分の身の回りにあるもの全てがなくなってしまうんじゃないかという恐怖を覚えました。
そして、中学3年生の夏に父親が亡くなってしまいました。

その後、中学卒業後にすぐに3.11の震災があり、茨城に住んでいた私は避難所生活を強いられることになりました。
ー 短期間で大変辛い想いをたくさんされたのですね。その後はどうされたのですか?
その後は、高校で宮城に行く予定でした。
野球をずっとやっており、宮城の強豪校に入る予定だったのですが、父親が亡くなってしまったこともあり、僕が宮城の高校を勝手に辞退しました。

するとそれを知った母親が、
“子供が夢を諦めるというのは親としても悔しいことだから、家庭のこととか、経済的なこととか気にせず夢を追いかけてほしい”

と言ってくれて、それが私の心をものすごくえぐりました。

それで私は野球で恩を返そうと思いました。
野球でしか恩返しができないと思った私は、誰よりも強い想いを持っていたと思います。

しかし高校1年ですぐに怪我をしてしまい、2回の手術を経て、3年間ほとんど野球ができない状況でした。
途中で高校をやめようとか思ったこともありましたが、辞めたときに悲しむ人の顔がたくさん浮かんできて、私には辞める覚悟はありませんでした。

なんとか3年間頑張って続けたのですが、あと一歩のところで甲子園には行けず、結局私は野球で恩返しができませんでした。

そして野球を引退して一ヶ月、これからどうやって生きていくんだろうと考えました。

そのときに、“世の中にあるべきだけど、まだ生まれていないサービス”があるはずだと、そしてそれを自分が考えて生み出し、創造して世の中に普及させていく、これが事業としてできて、自分の仕事になるのであれば、これ以上の生き方はないなと思いました。

その後、私は大学に進学したのですが、ある日、父親の仏壇の横に置いてあった両親の結婚式の写真を見たときに、私はウェディングの世界でそれを実現しようと決意しました。

私はこれまでにこういった様々な経験があったからこそ、愛や感謝に気づくのが、人より早かったのだと思います。だから、たまたまこうして二十歳で会社をやっているんだと思います。

ただ、失ってからじゃないと気づけないというのは悲しいと思っているんです。
高校野球ではピッチャーを務めた
ー なるほど、坂本さんのご経験と御社のミッションが深く結びつきました。起業家には自分の人生経験を元に起業する人も多いと思います。 ただウェディングという特定の分野において、坂本さんご自身が独身の中、事業をやろうと思うと、 知識や経験豊富な人の力を借りなければならなかったと思います。 どのようにして力を貸してくれる人を探したのですか?
まずはウェディング系の本を手にとって読んでみたり、ブライダルの専門学校に行っている知人に教科書を貸してもらって読んだり、会いたいなと思った経営者に会うために直接手紙を書いたりしました。

そこは、ない知識とパッションで、でしたが。

そんなことをしていると応援してくださる方が周りに増えてきて、少しずつウェディング業界の人に会えるようになってきました。でもどちらかというとビジネスよりのウェディングよりも、結果ビジネスになるウェディングをやりたかったんです。

いろんな方が様々なウェディング業界の方を紹介してくださいましたが、その中で今一緒に創業している清水という人間に出会うことができ、この人となら、作りたいと思っているウェディングが形になると思って一緒に始めました。
ー 坂本さんは若いうちから起業されていますが、やりたいことをやれる人っていうのは少ないと思いますよね?
小さい頃はやりたいこととか、ワクワクすることを何でもやっていたかなと思うんですが、大人になってからは色々経験していく中で、やりたいことをやれそうなことの中から選ぶ人が多い気がします。
ー どうしてチャレンジングになれないんでしょうか。
やる理由が明確になったときにやれるんじゃないかと思います。
やる理由が、楽しそうだからとかそういった曖昧なものだと、その先のリスクを考えてしまいますよね。
別にやらなくても生きていけるし、となります。

大学のうちの失敗というのは、“失敗と書いて経験”と読むようなものじゃないかと思っています。
だから、「やってみようぜ」っていう、いい意味で人を巻き込めるような行動はしていますよ。

正解というのは多分どんなに考えてもわからないし、先のことをどれだけ考えていてもわからないので、どっちの道を行くのが正解なのだろうと考えるのではなく、

自分がこれだって信じた道をこれが正解だったんだって思えるぐらいに貫けたらいいんじゃないかなと思っています。
ー 何が正解か見極めるのは確かに難しいですが、日本は努力自体に対して賞賛をおくる文化があるように思います。私は実らない努力を長年やって苦しい想いをしたことがあるので、あまりそういう文化を素直に受け入れられない部分もあるのですが、どうお考えですか?
そういう文化はありますね。

私はまだ学生ですが、社会の世界に入って思うのは、頑張ったから認めてくれっていうスタンスで生きていくのはすごく難しいなというところと、でもそういう努力を賞賛する文化は人としての成長には繋がるとも思っています。

でもやっぱり思うのは、その努力をしたことがその場で賞賛されることよりは、努力し続けたことっていうのが次に何かをやるときにはすごく活かされるという意味ではいいなと思います。
ー では最後に、坂本さんが事業を立ち上げられたのは二十歳ですが、なぜその年齢でやろうと思ったのでしょうか。
私の中学・高校の様々な経験の中で学んだことですが、当たり前なものというのは全然ないなと本当に身にしみて感じています。
一緒に笑いたい人、恩を返したい人、僕自身だっていつ命がなくなるかわからない、そういう感覚があります。

だから僕らが本当に世の中で一番本質的でいいサービスを生み出せる自信があるのであれば、そのサービスを実現することや夢を叶えることというのは、1日でも早く形にしなくてはいけないと思っています。

そして今日も明日もどこかでウェディングをあげる人がいる、そう考えたら1日でも早く世の中にサービスを出したいと思います。

だから、二十歳でも起業しましたし、年齢は関係ないと思っているのです。
ー 今日はありがとうございました。

  • 株式会社FAMILY
  • 取締役社長
  • 坂本 大地 (DAICHI SAKAMOTO)
【インタビュアーから見た印象】
二十歳(東洋大学経済学部3年:在学中、取材時)とは思えないしっかりとした話し方とブライダルをやる人間にふさわしい礼儀をわきまえた応対が取材前から人の良さとしてヒシヒシと伝わってきた。
取材ではご自身の経験に裏付けられた考え方を明瞭な言葉として表現していただき、愛や想いというワードがピッタリ当てはまる人柄を坂本さんの内側から感じることができた。
ブライダルは誰がやってくれるかで大きく顧客満足度が変わる業界だろう。
“愛ある家庭を創り、守り、繋ぐ”を本気で実現しようとする坂本さんの熱い想いに人生のライフイベントであるウェディングを託すのもいいかもしれない、会えばそう思う人も多いのではないだろうか。